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コラム
8.222019
小顔の女性も注意!-睡眠時無呼吸症候群ー
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)=肥満男性がかかる病気のイメージ?
いえいえ、太っていなくても気道が狭かったり、扁桃腺持ちだったり、原因はいろいろです。
そして、スリムな女性にだってリスクは高いというお話です。
一般的な睡眠時無呼吸症候群の症状
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり(無呼吸)、止まりかける状態(低呼吸)が繰り返される病気。
・寝言が多い
・いびきをかく
・電車やバスなど、乗り物に乗るとすぐ眠くなる
・人によく「疲れているね」と言われる
・会議中に寝てしまう
・昼食後に眠くなる
・飲酒すると、宴会や接待の席でも寝てしまう
これらが一般的な症状です。
SASの人は一般の人に比べて交通事故のリスクも数倍高く、また、仕事上のミスにもつながるので、影響は少なくありません。
こうした状態を放っておくと、大事故につながりかねないばかりか、睡眠の質が悪くなって「むずむず脚症候群」などの神経過敏症状を引き起こしたり、血中の酸素濃度低下を繰り返したりするので、高血圧や心筋梗塞、脳卒中、糖尿病などの合併症を招くこともあるのです。
やせている人、小顔の人も少なくない
SASの多くは、空気の通り道である気道が完全または部分的に閉じてしまうことによって起こります。
そのため肥満や首が短くて太い人だけではなく、やせ型でももともとの骨格が小さい人や、顎が小さく奥まっている人も、構造上、気道がふさがりやすくなります。
従来、肥満男性に多いといわれていたSASのとらえ方は変わってきていて、やせている人や小顔の女性にも少なくありません。
SASと診断されたら、まずは生活習慣を見直す必要があります。
軽症の人は、生活習慣の改善で、無呼吸が減ったり、症状が軽快することもあります。
仰向けで寝ると舌が落ちて気道をふさぎやすくなるため、体を横向きにしたまま寝るように工夫します。
「テニスボール法」といって、パジャマの背中にポケットを縫い付け、テニスボールを入れて、寝返りのとき刺激によって体を元に戻す方法が簡単です。
また、7~8時間の十分な睡眠時間を優先的に確保します。
さらに、飲酒、喫煙はSASを悪化させることがあるので控えます。
これらで効果がない場合は、マウスピースの装着がすすめられることもあります。
上下の歯の間に固定し、下顎を前に引き出すことで気道のスペースを広げ、いびきの緩和を期待します。
ほとんどのSASの患者さんに有効で、治療の第一選択となっているのが「CPAP(シーパップ):nasal CPAP=nasal Continuous Positive Airway Pressure」と呼ばれる装置です。
睡眠中に鼻マスクをつけ、一定圧を加えた空気を鼻から送り込むことによって、気道を確保することができます。
女性向けのコンパクトなものなどさまざまなタイプがあり、旅行や出張でも持ち運びが可能。無呼吸低呼吸指数が20回以上であれば健康保険が適用になります。
もしや・・・?と思ったら、迷わずに睡眠医療の認定医にご相談ください。
※日本睡眠学会のwebサイトご参照 http://jssr.jp/index.html