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コラム
5.162019
メラトニンとセロトニンで良い睡眠を!
「メラトニン」と「セロトニン」
夜、眠くなるのはメラトニンというホルモンの働きです。
メラトニンは良い睡眠に不可欠で、夜になると徐々に分泌が増え、夜中に最大となります。
そして、メラトニンがたくさん分泌されるためには、メラトニンの材料であるセロトニンというホルモンが日中にしっかりと分泌される必要があります。
昼間はセロトニン、夜間はメラトニンという2つのホルモン分泌の流れが良い睡眠をもたらします。
この2つのホルモンが都合よく分泌されるためのポイントをご説明しましょう。
メラトニン分泌のために夜は部屋を暗く
メラトニンは暗い環境でより多く分泌され、脳深部の松果体という部位から分泌されますが、目から入った光は、松果体に作用して、メラトニン分泌を減らしてしまいます。
したがって、夜に明るい光を浴びることや、明るい場所で眠ることは、メラトニン分泌を減らし、良い睡眠を妨害します。
眠る3時間くらい前から室内を少し暗くして、メラトニン分泌を促すのが良いでしょう。
よく言われますが、この時間帯にパソコンやスマホ操作するのは避けましょう。
電子機器のディスプレーから発せられる強いブルーライト睡眠の質を低下させます。
また、携帯電話から発する電磁波はメラトニンを分解してしまうとされています。
朝は日の光を浴びて体内時計リセット
メラトニンは、朝日を浴びた約15時間後に分泌が増加してきます。
朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、メラトニンはこの体内時計にコントロールされています。
朝日を浴びないと、体内時計は毎日少しずつずれていってしまい、適切な時間にあまりメラトニンが分泌されなくなってしまいます。
地球の一日の周期は24時間ですが、人間の体内時計は25時間周期で動いているため、体内時計が少しずつずれていきます。このズレを調整するのが日光です。
太陽の光を浴びると、脳から信号が出され、脳内でのセロトニンの合成が活発になります。
睡眠に欠かせないメラトニンはセロトニンからつくられるので、昼間にセロトニン、夜間にメラトニンという好循環をつくりだすために朝日を浴びることは特に重要なのです。
朝起きて、カーテンを開けるなどして明るい光を浴びることが重要です。
光を浴びる時間は、季節や天候などによりますが1日20〜30分程度がよいでしょう。
規則正しい食生活で、トリプトファンを多く摂取する
メラトニンの材料はセロトニンであるが、セロトニンの材料はトリプトファンというアミノ酸です。
バランスの取れた食生活で、トリプトファンを上手に摂取することが、セロトニンの分泌、さらにはメラトニンの分泌を高めます。
トリプトファンはアミノ酸なので、タンパク質の多い肉や魚、豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳やチーズなどの乳製品、ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類、バナナなどに含まれます。
規則正しい朝食習慣は体内時計をリセットする働きがあります。
加えて、朝食でトリプトファンを取ればホルモン分泌も増えて、まさに一石二鳥!
リズム運動を習慣的に行う
セロトニン分泌を促すことが知られている「リズム運動」とは、例えば、ガムをかむ、ダンスを踊る、ウオーキング、水泳などリズムがある運動のことをさします。
ウオーキングをするときも「イチ、二、イチ、二」というようにテンポよくリズムを刻むのをお勧めします。
朝20分のウォーキングで、朝日を浴びてセロトニンの分泌が促され、夜のメラトニン分泌も約束されましょう。る運動は習慣的に行うことで、良い睡眠を取ることができます。
またリズムではなくとも、笑うこともセロトニンの分泌を促します。
笑いのある生活をするセロトニンは「幸福ホルモン」と称されています。
好きなことや楽しいことをして笑いの絶えない生活。
笑いが大切といわれても、そう簡単には笑えませんよね。
実際に笑わなくても「笑いまね」で顔の表情を作る(顔面筋を収縮させる)だけでもセロトニン分泌効果があります。
今日のキーワードは、「セロトニン」「メラトニン」「トリプトファン」、そして「リズム運動」と「笑い」でした!