- Home
- アタマがだいじ。カラダもだいじ。
- 腸は第2の脳である!~腸と自律神経の深い関係~
コラム
11.152018
腸は第2の脳である!~腸と自律神経の深い関係~
何となくおなかの調子が良くないという女性は多いのでないでしょうか。
体調は悪いが症状だけでは原因が分からないという時、ストレスが原因である場合が少なくありません。
つまり、ストレスのせいで自律神経が乱れていることが不調の原因ということでしょう。
その自律神経に大きな影響を与えているのが腸なのです。
実のところ、腸は「腸神経系」と呼ばれる独自の神経系を持ち、この神経系の働きによって脳からの指令がなくても自活できるそうです。
心臓でさえ脳なしでは動けないのに、驚くべき腸のメカニズム!
腸は自律神経と密接な関係があってお互い影響し合っています。
腸内細菌のバランスを整えて腸の働きを良くすると自律神経が整います。
また自律神経のバランスが整うと腸の働きも良くなります。
特徴のひとつとして、腸は脳とも直接つながっていて、体に有害なものが腸に侵入すると瞬時に脳に伝わり、「下痢」という反応を起こします。
また便秘やガスが溜まるなど腸が異常を感じれば、脳に届いて胃腸の働きを鈍らせることもあります。
腸は自律神経に影響を与えるだけでなく、脳にも影響を与える臓器、「腸は第二の脳」とも言われるほど大切なものです。
私たちはどうも腸を過小評価しがちですね。
自律神経は、交感神経と副交感神経の2つがバランスよく働くことでリラックスやリフレッシュの調和が保たれるのです。
腸と自律神経のバランスを保つ、いくつかの簡単なコツをお教えしましょう。
1. 「ストレス」が便秘や下痢を引き起こす。だから腸内環境を整える食材を!
人がストレスを感じると交感神経が優位になります。
ところが腸のぜんどう運動を支配しているのは副交感神経ですから、ストレスが溜まると腸の動きが鈍くなり便秘を引き起こします。
反対に神経性の下痢もストレスにより引き起こされます。
便秘や下痢を解消するにはストレスを溜めない、腸内環境を整える、食物繊維(野菜、キノコ、海藻等)や発酵食品(納豆、みそ、キムチ、甘酒、ヨーグルト等)を取り入れる食生活を心がけましょう。
でも極端な食べ過ぎは禁物ですよ。
2. 5秒吸って10秒吐く呼吸のリズム
無意識に働くのが自律神経。呼吸も自律神経が司ります。
でも何かに集中し過ぎてストレス過多になると、交感神経が優位になり呼吸数が増えて浅くなります。
そこで、5秒で吸ってゆっくり10秒かけて二酸化炭素を吐く呼吸を意識的に行いましょう。
すると副交感神経が優位になり、通常より多くの酸素を取り込み、血管が開いて血流が良くなり、緊張した筋肉がゆるんでリラックスし、ゆったりした気持ちになり落ち着いてきます。
3. 日光とともに目覚める習慣
多くの人は目が覚めて朝日を浴びると気持ちよく、清々しく感じますね。
体の中にセロトニン=幸せホルモンが分泌されて、すっきりと目覚めさせる、やる気を出させる、自律神経のバランスを整えようと働くのです。
セロトニンは全身にありますが、中でも実は腸にたくさんあり、腸のぜんどう運動を活発にします。
日ごろから腸を整えていればセロトニンが出やすくなり、幸福感を感じやすくなります。
4. 適度な運動やウォーキング
朝の光と共に自律神経をONにして、適度な運動や体操、ウォーキングを取り入れれば自律神経が整います。
体を動かしながら有酸素運動を行うことで、副交感神経の働きを保ちながら、良質な血液が体の末端までしっかりと流れ、酸素や栄養が末端の細胞まで届きます
健康の最大のカギは良質な血液が体の末端までしっかりと流れることです。
「~しなければならない!」「今日のノルマを達成しなければ!」というような無理は逆効果です。
5. 寝起きにコップ1杯の白湯飲む
夜中にはかなりの水分が汗となって蒸発しています。
朝に飲む水は睡眠中に失った水分を補うとともに、副交感神経の働きを高め、自律神経のバランスを保つことができます。
そしてコップ1杯の白湯、または水を飲むと自然な便意を促すことにもつながります。
まぁ、副産物としては過度の食欲も抑えられて健康的なダイエットにもつながりますね。
6. 体温を1℃上げて免疫力を高める
免疫とは、体を細菌やウイルスに感染して起こる病気や異物から自ら守ってくれる自助システム。
この免疫力の主は、血液中にある白血球という成分です。
この白血球も交感神経と副交感神経が深く関わりながら、自律神経に身を任せてバランスを保ち、免疫力を高めているのです。
つまり自律神経のバランスを整えれば連動して免疫力も上がるのです。
そして免疫力を高める手段のひとつが、体温を1℃上げることと言われています。
これについては、また機会があればお話ししましょう。