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コラム
9.52019
気象病~頻発する大型台風とカラダの不調~
お天気が悪くなると、関節が痛くなったり、季節の変わり目という環境変化にめまいを感じたりすることありませんか?
このように、天気の変化で不調を感じたら、それは「気象病」かもしれません。
台風~猛暑~熱帯夜~ゲリラ豪雨、著しく気象が変化する時期でもあります。
普段から、のぼせたりめまいを感じたりと自律神経が乱れがちな人、雨の日に頭痛を感じやすい人など要注意です。
気象病は天気の変化で起こる不調の総称ですが、大きく分けて二つあります。
一つは、めまい、肩こり、イライラなどの不定愁訴系。
検査しても特段原因が見つからず、普段から自律神経が乱れがちな人に出やすい症状です。
もう一つは片頭痛や関節痛など、持病が悪化するパターンです。
気象病の中でも、これら痛みを伴うものは特に「天気痛」と呼ばれているそうです。
気象病のトリガーは、気圧、気温、湿度変化などです。
特に影響が大きいのは気圧で、梅雨や台風の時期は気を付けたいですね。
脳の混乱が原因
体の平衡感覚をつかさどる内耳には、気圧の変化を感知し、脳に信号を送るセンサーがあるとされています。
内耳にあるこの“気圧センサー”からの情報に体が適切な対応をできないから、気象病を引き起こすと言われています。
センサーは本来、気圧の変化に体を順応させるためにありますが、普段から自律神経が乱れやすい人だと、センサーからの信号を受けて脳が混乱してしまうことがあるそうです。
気象病の代表的な症状、めまいも脳の混乱で起こるとされています。
平衡感覚の維持には、内耳からと視覚からの2つの情報が一致しなければなりません。
しかし、気圧の変化を受けて、気圧センサーからは『体のバランスが崩れた』という情報が届き、目からは『崩れていない』という情報が届きます。
このズレで脳が混乱し、交感神経が興奮して、めまいが生じるのです。
乗り物酔いも内耳と視覚からの情報の混乱で起こるとされています。
メカニズムが似ていることから、気象病によるめまいの改善にも、市販の酔い止め薬が効くようです。
ストレスがかかると眠れなくなるなど、自律神経が乱れがちな人は、普段から適度な運動をし、十分な睡眠を取るなど自律神経を整える習慣を心掛けることが大切です。
もう一方の、天気痛の代表的症状の一つである、片頭痛。
もともと片頭痛を抱えた人が、梅雨どきや夏の台風などの気圧の変化を受けると、症状が悪化することがよくあります。
これは、気圧の変化による交感神経の興奮が原因となって起きる現象です。
交感神経が興奮し、収縮した血管が反動で拡張することにより、痛み神経が刺激されるのです。
気象の変化による片頭痛の予防にも酔い止め薬が実は効果的だそうです。
痛みが出たら、首の後ろや額、眉の下の辺りを冷やすと痛みが弱まります。
マッサージや入浴は、体が温まり、血管が拡張するので、片頭痛には逆効果です。
考えてみると私たちは無意識のうちに、頭が痛いときに入浴しようとは思いませんよね。
何か不調だな、頭が痛い、イライラする~など感じたら、ひとつには気象の変化による「気象病」を疑ってみてください。
原因が、気圧や湿度だと分かれば、妙に納得!
安心感すら覚えます。