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コラム
6.72018
睡眠は貯金できない⁈

私たち人間は生涯の30%を寝て過ごすと言われています。
一見無駄とも思える膨大な時間を睡眠に費やしていることになります。
約100年前に脳波の存在が発見され、睡眠状態か、覚醒状態かの違いも脳波に反映される事も分かるようになりました。
然し、その後の医学や神経科学、生物学の進化スピードに較べると、睡眠に関する研究と私たちの認識は少し遅れをとっていると言わざる得ません。
「このところ仕事が忙しくて、あまり寝てない」「慢性的な睡眠不足だけど、週末に取り返している」ような発言は、ワーカホリック傾向にある、日本人には、どうも日常的な会話のようです。
ときに短眠自慢とも受け取れる、われわれ日本人の睡眠に対する意識は、脳の健康管理の観点から、あまり感心できることではありません。
睡眠は人間だけでなく、すべての生物にとって(それに類似した沈静状態も含めて)認められる生物学上の必須の行為だからです。

実際に、私たちから睡眠を奪い取ったら、必ず死に至りますし、格段と認知機能は低下します。
睡眠は単なる休憩ではなく、ヒトにとってある意味、仕事より大事な行為なのです。
「短い時間で効率よく睡眠をとる」とよく言いますが、それは不可能で、大人は平均7時間程度の睡眠が必要です。
多少の個人差があっても殆どの人は6~8時間の間です。
これはヒトの生物学的な特性で、特例はありません。
一方で良く「寝だめ」という方法を取る方もいます。
然し、「睡眠は貯金できない」のが生物学の常識です。
平日の睡眠が足りていない人が、週末の休日に沢山寝るというのは、平日分の借金を返している状態。
でも貯金はできないので、土・日に10時間寝たとしても、月曜に5時間睡眠ならもう次の日からは睡眠不足状態です。
次回も「アタマがだいじ。カラダもだいじ。」的視点とさらに具体的な事例で、睡眠の大切さをお伝えいたします。
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- アタマ, カラダ, 睡眠, 脳科学
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