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間葉系幹細胞(mesenchymal stem cell)
幹細胞とは、自己複製能と様々な細胞に分化する能力(多分化能)を持つ特殊な細胞です。
再生医療で注目されている幹細胞は大きく分けて3種類あります。
元々私たちの身体の中に存在している「体性幹細胞」、胚(受精卵)から培養してつくられる「ES細胞」、人工的に作製される「iPS細胞」です。
体性幹細胞の代表的なものとして間葉系幹細胞があります。間葉系幹細胞は、骨、軟骨、脂肪細胞などいくつかの異なった組織や臓器に分化する能力があります。
注目されているのは脂肪由来の間葉系幹細胞です。骨髄由来と同等の能力があり、なおかつ、より大量に確保できるようになりました。
この間葉系幹細胞を培養することで分泌されるのが間葉系幹細胞培養上清液です。
間葉系幹細胞培養上清液には、幹細胞から分泌された情報伝達物質であるサイトカイン(成長因子)が800種類以上存在します。
最新の研究では、幹細胞から分泌されるサイトカインなどの生理活性物質が、体内にある再生能力の高い細胞に働きかけることで組織の再生を促し、幹細胞移植と同等の役割を担うことがわかってきました。